
こんにちは。千葉県印旛郡酒々井町「京成酒々井駅」より徒歩4分、「JR酒々井駅」西口より徒歩10分にある歯医者「あい歯科 矯正・こども歯科」です。
口元は、見た目の印象を大きく左右します。とくに、受け口は、程度によってはネガティブな印象を持たれることもあります。大人になって初めて矯正を考える人もいるかもしれませんが、受け口を大人になってから矯正することはできるのでしょうか。
この記事では、大人になってからの受け口矯正について紹介します。どんな矯正方法があるかについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
受け口とは

受け口とは、歯科用語では反対咬合と呼ばれる噛み合わせです。不正咬合の一種で、本来は上の歯が少し下の歯を覆うところ、受け口の場合は上の歯よりも下の歯が前に出ます。
受け口には、下顎自体が前に突出しているなど骨格が原因の骨格性の受け口と、上の歯と下の歯の傾斜角度が原因の歯性の受け口があります。
受け口でお悩みの人の多くは、見た目の問題から治療を検討しますが、受け口を放置すると機能的な面でもさまざまな影響を及ぼします。噛み合わせが悪いままになり、咀嚼機能や発音に問題が出たり、虫歯や歯周病のリスクが上がったりするなど、多くのリスクを伴うのです。
受け口になる原因

受け口になる原因は遺伝的な要因と、日常の癖などによる後天的な要因に大きく分けられます。それぞれ説明します。
遺伝的要因
親から遺伝するものは、歯並びというよりは骨格や歯の大きさなどです。親や近しい親族が骨格性の受け口の場合、下顎の突出を受け継ぐ可能性が高くなります。
後天的要因
成長期は顎の骨も成長しますが、その時期の癖や習慣によって後天的に受け口になることがあり、その影響は遺伝よりも大きいと言われています。具体的には、口呼吸、猫背、頬杖、爪を噛む、うつ伏せ寝、舌で歯を押すなどの癖や習慣です。
これらの悪癖は、歯並びの崩れを招き、受け口になったり受け口を悪化させたりもします。また、遺伝ではないものの、上顎の成長が不十分であったり、下顎の成長が過剰になると受け口になることがあります。
受け口を放置するリスク

受け口を治療せずにそのままにしていると、口腔内や全身にさまざまなマイナスな影響を与えます。また、受け口の程度がさらに悪化する可能性もあります。
見た目に影響する
鼻先から顎にかけてライン状に鼻先、口、顎が収まるEラインが横顔の理想と言われています。受け口の場合は、鼻先から顎を結ぶと下唇や顎が飛び出ます。顎が目立つほかには、面長に感じられたり、下唇が厚くなって目立ったりすることもあるでしょう。
さらに、受け口が悪化すると、その分噛み合わせも悪くなります。輪郭が変わったり、ほうれい線が深くなったり、顔の左右が不均衡になったりすることも考えられます。
咀嚼機能が低下する
噛み合わせが悪いため、しっかり歯で食品をすりつぶすことや噛み切ることが困難です。うまく咀嚼できずに飲み込むので、消化器官に負担をかけるかもしれません。
顎に負担がかかる
前歯で咀嚼することが難しいため、奥歯ばかりに負担がかかります。同じ箇所に負担がかかり続けると、顎関節症を起こしやすくなります。
口腔内の疾病リスクが上がる
噛み合わせが悪いと一部の歯に負担がかかり、一部の歯が欠けたり、磨耗したりすることがあります。口がしっかり閉じにくいため口呼吸になりやすく、口の中が乾燥するのも問題です。
口腔内が乾燥すると口臭が出やすく、虫歯や歯周病のリスクも上がります。
口腔内以外の疾病リスクが上がる
噛み合わせが悪いと口周りの筋肉や関節に影響が出て、全身のバランスが崩れることから、頭痛や肩こりが起こりやすくなります。また、口呼吸が続くことで感染症に感染しやすくなります。
発音に支障が出る
口が閉じにくいので、滑舌が悪くなりやすく、明確に発音できないことがあります。とくにサ行やタ行は難しいでしょう。
大人になってからでも受け口の矯正は遅くない?

全身の骨格が成長過程にある子どもと違って、大人になってからの受け口の矯正は遅いと思う人もいるかもしれません。
しかし、度合いによっては、大人でも矯正治療で十分に受け口を治療することができます。ここでは、大人名になってから受け口を矯正するメリット・デメリットを確認しましょう。
メリット
成長中の子どもの矯正は、治療結果を予測するのが難しいです。顎の骨がどのように成長するかを100%の精度で予測するのは困難なので、成長に合わせて調整しながら治療を進めなければなりません。
しかし、大人は骨の成長が終わっているため、治療計画を立てやすく、予定通りに治療が進みやすいでしょう。また、矯正器具を装着する時間の自己管理や毎日のケアを問題なく行えるため、治療効果が出やすくなります。
デメリット
骨が成長途中の子どもと違って、骨格自体を矯正治療で改善することはできません。歯並びや噛み合わせの問題ではなく、骨格が主な原因となり受け口になっている場合は、矯正治療と併用して外科手術が必要になることがあります。
受け口を矯正する方法

受け口を矯正する方法は、受け口の程度や骨格、どこまで改善したいのかによって変わってきます。主な矯正方法は、以下の通りです。
マウスピース矯正
軽度な受け口で、上の歯が内側を向いている、下の歯が外側に生えているなど、歯性の受け口の場合は、マウスピース矯正も選択可能です。マウスピース矯正は、取り外し可能な透明なマウスピース型の装置を1日に20〜22時間以上装着することで歯並びを整える治療です。
少しずつ形の違うマウスピースを1週間から2週間ごとに付け替えながら、最終的に理想の歯並びへ移動させます。装置は透明で目立たず、食事や歯磨きの際に取り外せるので便利ですが、決められた装着時間を守らないと効果が出ないことがあります。
ワイヤー矯正
歯の傾きが重度の場合や、顎の骨にも問題がある受け口の場合は、ワイヤー矯正が治療の選択肢になります。歯にブラケットと呼ばれる装置とワイヤーをつけ、徐々に歯を移動させる矯正方法です。
歯を大きく移動させることも細かな調整も可能ですが、ブラケットとワイヤーが目立つことがデメリットです。最近はブラケットにセラミックを使用したものや、歯の裏側のみに装置をつける舌側矯正など、矯正装置が目立たないワイヤー矯正も選択できるようになっています。
外科的矯正
受け口の程度が重度で、顎の骨におもな原因がある場合は、ワイヤー矯正に加えて顎の骨を切る外科手術も必要になります。外科手術は入院が必要で、骨の成長が完全に終了してからしか受けることができません。
手術を受けることができるのは、骨の成長が完全に終了している年齢です。男性で20歳、女性で18歳以降が目安になります。
一般的には外科手術を行う前に矯正治療を行い、手術後に再度噛み合わせを整える矯正を行います。
アンカー埋入

アンカー埋入とは、矯正用アンカースクリューと呼ばれる小さなチタン製のネジを歯茎の骨に埋め込み、それを固定源として歯を効率的に動かす治療法です。
従来の矯正だけでは難しい歯の大きな移動や、奥歯の引き下げ、前歯の引き込みなどが可能になるので、受け口の矯正にも有効です。
特に、大人の場合は顎の成長をあまり利用できないため、歯の移動に対する精密なコントロールが求められます。アンカーを使えば必要な方向にピンポイントで力を加えられるため、仕上がりの精度向上が期待できるでしょう。
埋入は局所麻酔を使用して行うため、痛みはほとんどありません。アンカーは治療後に簡単に取り除くことができ、後遺症などの心配もないとされています。
新しい技術ではありますが、専門的なスキルが必要となるため、経験豊富な歯科医師による施術が望まれます。
受け口矯正にかかる費用

受け口の矯正は、基本的に自費診療となるため高額になります。歯並びだけでなく歯科医院ごとに費用総額が変わってきますので、実際の費用については治療を受ける歯科医院で確認が必要です。
<受け口の矯正の費用>
マウスピース矯正 | 60万円〜100万円 |
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ワイヤー矯正 | 60万円〜150万円 |
外科的矯正(保険適用) | 10万円〜60万円 |
外科的矯正(保険適用外) | 120万円〜400万円 |
アンカー埋入 | 1本1〜5万円 |
また、治療後の保証の有無なども確認しておくといいでしょう。上下の顎の骨に問題がある顎変形症など、厚生労働大臣が定める機能障害の診断がついた場合は保険が適用となる可能性があります。
ただし、その場合は指定医療機関で治療を受けなければなりません。
まとめ

「受け口の矯正は、大人になったら遅すぎる」と思っている人もいるかもしれませんが、したいと思ったときこそが治療のベストタイミングです。受け口は、見た目以外にもさまざまな影響がありますので、年齢にとらわれずに歯科医院で相談だけでもしてみましょう。
受け口の矯正治療を検討されている方は、千葉県印旛郡酒々井町「京成酒々井駅」より徒歩4分、「JR酒々井駅」西口より徒歩10分にある歯医者「あい歯科 矯正・こども歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、患者さまの「悩み」「想い」をしっかり聞いて、質の高い治療を提供しています。一般歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科、予防歯科、審美歯科、インプラントなどさまざまな診療を行っています。