
こんにちは。千葉県印旛郡酒々井町「京成酒々井駅」より徒歩4分、「JR酒々井駅」西口より徒歩10分にある歯医者「あい歯科 矯正・こども歯科」です。
根管治療とは、虫歯が歯の内部にある歯髄まで進行した場合に、感染部分を取り除いて根管内を綺麗にする治療です。歯の根っこの治療や歯の神経の治療と表現されることもあるでしょう。
根管治療を受ければ歯を保存できる可能性が高まりますが「どんな治療?」「痛みはある?」など、不安に思う方もいるでしょう。
本記事では、根管治療の種類や根管治療が必要な症例について解説します。治療にかかる期間や費用、治療に伴う痛みなどについても説明するので、ぜひ参考にしてください。
根管治療とは

根管治療とは、細菌に感染した歯髄を取り除く治療のことを指します。歯髄は歯の内部にあるため、根管治療は歯の神経の治療とも呼ばれます。
虫歯が歯の内部まで進行して歯髄が炎症を起こすと、強い痛みや腫れが生じます。そのまま放置すると、最悪の場合には抜歯しなければならない状態になる恐れがあります。
根管治療では、感染を起こした歯髄や細菌を取り除き、洗浄したあとに空洞部分を埋めて蓋をすることで、痛みや炎症を抑えます。天然歯を残すためにも、根管治療は非常に重要です。
歯の根っこの構造

歯の根っこには根管と呼ばれる細い管があり、内部には歯に栄養を送る血管や歯の感覚を伝える神経が含まれる歯髄が存在しています。
根管は曲がっていたり枝分かれしていたりと、複雑な構造をしています。また、根管は歯の種類によって数や形が異なり、特に奥歯は前歯よりも複雑な構造で根管治療が難しいとされています。根管治療では、根管の状態を正確に把握する必要があります。
根管治療が必要なケース

ここでは、根管治療が必要な主なケースについて解説します。
歯髄炎
歯髄炎とは、歯髄が細菌感染を起こして炎症が起きている状態です。軽度の炎症では冷たいものや刺激で痛みを感じますが、悪化すると温かい食べ物を食べたときや何もしていないときでも痛みを感じるようになります。
炎症が軽度の場合は他の治療で改善できる可能性がありますが、重度の場合は根管治療が必要です。
歯髄壊死
歯髄壊死は、歯髄炎が進行して歯髄が死んだ状態のことです。歯髄炎を治療せず放置すると、神経が死んで温度や刺激を感じなくなるため、痛みがなくなります。一度神経が死ぬと、元に戻ることはありません。
以前感じていた痛みがなくなったり歯が変色したりした場合は、歯髄壊死の可能性があります。放置すると歯を保存できなくなるので、早急に歯科医院を受診してください。
根尖性歯周炎
根尖性歯周炎とは、死んだ歯髄が腐って炎症が歯根の先端に到達し、周辺組織にまで炎症が広がっている状態です。激しい痛みを感じたり歯茎から膿が出たりするなどの症状がみられます。
根管治療の種類

根管治療の種類は、大きく分けて抜髄、感染根管治療、再根管治療の3つです。それぞれの治療方法について説明します。
抜髄(ばつずい)
抜髄とは、感染や炎症が神経まで達した場合に行う治療で、神経を抜くと表現されることもあります。局所麻酔をしてから神経を含む歯髄を除去し、根管内の洗浄と消毒を行って細菌が再び侵入するのを防ぐために根管を塞ぐ処置を施します。
感染や炎症を起こした歯髄を除去すると、痛みなどの症状を改善できますが、歯が脆くなり歯や歯根が割れるリスクが高まるとされています。
感染根管治療
感染根管治療とは、歯髄が壊死した際に行われる治療です。歯髄の炎症が進行すると壊死し、歯根の先に膿が溜まっていきます。感染根管治療では、壊死した歯髄を取り除いて根管内を綺麗に洗浄した後、再び細菌が侵入しないように根管を塞ぎます。
再根管治療
再根管治療とは、すでに根管治療を行った歯に炎症が再発した場合に行う治療です。根管は複雑な構造をしており、一度目の治療で細菌が除去し切れないケースがあります。また、根管充填が甘く細菌が再度侵入し、新たな感染が起こることもあるでしょう。
このような場合に行われるのが再根管治療で、再び根管内の細菌を取り除き、洗浄・消毒します。
根管治療にかかる期間

根管治療にかかる期間は、歯の状態や治療方法によって大きく異なります。
通常1〜2か月程度であることが多いですが、複雑なケースや再治療の場合はさらに長い期間を要するでしょう。1回の治療にかかる時間は15〜30分程度で、治療回数は3〜5回程度が目安とされています。
また、自由診療で根管治療を受けることも可能です。保険適用の場合は1回あたりの治療時間などに制限がありますが、自由診療ではそれらの制限がありません。そのため、1回あたりの治療時間を伸ばして通院回数を減らせるケースもあるでしょう。
根管治療の費用

ここからは、根管治療の費用について、保険適用と自由診療の場合に分けて解説します。
保険適用の場合
根管治療を保険適用で行う場合、1回2,000円〜5,000円程度が目安です。重度の場合はCTやマイクロスコープなどを使用することがあり、その場合は5,000円程度の追加料金が発生します。
保険適用の治療は費用を抑えられますが、1回の治療にかけられる時間が限られているため、通院回数が多くなる傾向にあります。また、使用できる器材や薬剤が決められているのもデメリットでしょう。
自由診療の場合
自由診療で根管治療を行う場合は全額自己負担となり、1本あたり7〜15万円程度が費用の相場です。特に、奥歯は前歯よりも根管の構造が複雑なため、費用が高額になる傾向にあります。
自由診療の場合は費用が高くなりますが、保険適用の治療では使用できない器材や薬剤を使用できます。そのため、治療の精度は上がるでしょう。また、1回の治療に時間をかけられるため、通院回数が少なくなりやすい点もメリットです。
治療中・治療後の痛みについて

根管治療中や治療後には、強い痛みを感じる場合があります。ここからは、痛みの原因や対処法について解説します。
根管治療中の痛み
治療中は局所麻酔を行うため、ある程度の痛みは抑えられます。
しかし、患者さまによっては、麻酔が効きにくい場合や効果が途中で切れる場合があります。その場合、根管治療中に痛みを感じることがあるでしょう。痛みの原因は、根管治療で使用する器具による刺激などです。
治療中に痛みを感じる場合は、我慢せずに歯科医師に伝えましょう。麻酔を追加したり、次の治療時に痛み止めを処方したりしてくれます。
また、次の治療までの間に炎症が広がって膿がたまり、組織を圧迫することで痛みが生じるケースもあります。膿を出す治療をすれば、痛みは和らぎます。
根管治療後の痛み
根管治療後にも、痛みを感じることがあります。痛みの原因には、根管治療後に詰めた薬剤によって歯に圧力がかかっていることが考えられます。この痛みは、1週間~2週間程度で落ち着いてくることがほとんどです。
しかし、痛みが強い場合や長期間続く場合は、感染した神経や膿が残っていたり、歯根の周りを覆っている歯根膜が炎症を起こしていたりする可能性があります。できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
まとめ

根管治療とは、細菌感染した歯髄を取り除き、根管内を洗浄・消毒する治療です。歯髄には神経や血管が含まれており、神経を取る治療と表現されることもあります。
根管治療が必要な症状は、歯髄炎や歯髄壊死、根尖性歯周炎などです。根管治療をせずに放置して症状が悪化すると、最悪の場合抜歯が必要になることもあります。
根管治療は、症状が重度であるほど時間も費用もかかります。歯に違和感を覚えたら歯科医院を受診し、早めに治療することが大切です。
根管治療を検討されている方は、千葉県印旛郡酒々井町「京成酒々井駅」より徒歩4分、「JR酒々井駅」西口より徒歩10分にある歯医者「あい歯科 矯正・こども歯科」にお気軽にご相談ください。
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