麻酔は治療中の痛みの軽減を目的に使用されるものですが、その麻酔注射が痛いと感じる患者さんは少なくありません。麻酔注射自体の痛みを減らすための取り組みとして、当院では注射の方法にも工夫を凝らしています。
麻酔注射の際は、チクっとする痛みさえ、ほぼ感じさせない処置をするのがこだわりです。麻酔処置の工程一つひとつにこだわるのが私たちの方針です。実際に患者さんからも、「麻酔をしているのがわからなかった」とおっしゃっていただき、大変好評です。
注射の前に、あらかじめ歯ぐきに塗るタイプの表面麻酔をかけています。この表面麻酔のおかげで、より痛みの小さい麻酔注射が可能です。
約8倍に患部を拡大して確認できる歯科用ルーペ(拡大鏡)で歯ぐきの状態(炎症や歯肉の厚み、可動域など)をチェック。生理学的な痛覚ポイントを避け、注射針を刺す位置や針先の角度にまで配慮し、骨の密度が低い箇所に注射を打っています。それ以外に患者さんの当日の症状だけでなく、レントゲンによる歯槽骨や歯根の形状なども総合的に判断しておこなっています。
チクっとしない麻酔注射が打てたら、その後は電動式注射器に切り替えて麻酔液を注入します。この際に、先ほどの国内最細の注射針から電動式注射器用の専用針に交換しています。先ほどの国内極細の注射針はチクッとさせないためですが、電動用の注射針は「しっかりと麻酔を効かせること」を目的としているので、全く別のコンセプトになります。
電動式注射器を使い麻酔液を一定の速度で注入することで、さらに痛みの少ない処置が可能です。お体にできるだけ刺激や苦痛を与えないよう、注入は少量ずつゆっくりと。注射後は十分に時間を置き、麻酔がしっかり効いた状態で治療を始めていきます。
より「チクッとしない麻酔方法」とするために、処置の方法だけdeなく、その他にも細かいこだわりがあります。
注射針は、細いものほど刺さったときの痛みが少なくなります。ステップ②「拡大ルーペ併用による国内最細の注射針の使用」のためだけに、国内で入手可能な注射針のうち、最も細い針(35G)を採用しています。
麻酔液の「温度」にも気を配っています。その理由は、麻酔液と体温に温度差があると刺激や痛みを感じやすくなるためです。痛みをなるべく緩和できるよう、麻酔液を体温と同じくらいに温めてから使用しています。
一般的な医院では1,2種類しか常備していませんが、当院では5種類の麻酔液をそろえ、患者さんの状況に応じて、注射針のサイズと組み合わせるだけでなく、それらをステップ②と③のどちらで使用すると痛みが少なく効果的なのか?を考慮して選択しています。また次のようなご要望にも対応可能です。
「治療後に用事があるから、早めに麻酔が切れるようにしたい」「麻酔が効きにくい体質だからしっかり効かせてほしい」
その他、高血圧症や糖尿病、治療中の持病がある方など、全身の健康状態も踏まえながら麻酔液を選びます。
「痛みを理由に歯医者への受診を躊躇している患者さんに、一人でも多く手を差し伸べたい」という気持ちから、当院は痛みを最小限に抑えたむし歯治療をめざしています。お子さんに対しても「嫌がられない」「騒がれない」「泣かれない」ような麻酔に取り組んでいますので、痛みが苦手・不安という方もぜひお越しください。
むし歯治療で削るほど歯はもろくなり、何度も治療を行っているうちに健康な組織は徐々に失われてしまいます。一方、むし歯の再発リスクはどんどん上昇します。
この負のループに陥ることなく歯を長持ちさせるのであれば、「なるべく削らない」治療が重要です。治療技術がいくら進歩しようとも、生まれ持った天然の歯よりも良いものはありません。
そこで当院では、むし歯に侵された部分のみを削り、健康な組織は極力削らない「MI治療(ミニマルインターベンション)」を実践しています。
MI治療は患者さんの歯を少しでも長持ちさせることを重視しており、「とりあえずの治療」とは一線を画す「歯を守る治療」です。必要な部分をピンポイントで削るため、治療の際は削るべき箇所を入念に把握します。
ダイアグノデントは、以下のような特徴を持つ機器です。
このダイアグノデントを利用すれば、次のようなメリットが得られます。以前ならば削っていた歯も、削らない、または削りすぎないという選択ができるようになるのです。
※すべてのケースに利用するわけではありません。
高倍率ルーペの使用によって、肉眼の何倍も拡大して治療箇所を確認できます。したがって治療の精度が高まり、歯を削る際も最小のダメージで治療が可能です。
また、当院で歯を削る際には「拡大鏡」を必ず使います。こちらも患部を拡大して視認できる、より精密な処置に役立つ機器であり、必要以上に歯を削ってしまうトラブルの防止につながります。
う蝕検知液は、むし歯に感染した部分を赤く染める薬剤です。削るべき箇所を染色によってガイドしてくれるため、健康な歯まで削ってしまうことはありません。この薬剤を使用し、健康な組織との境目を確認しながら削ることにもこだわっています。
神経を抜くか、抜かないかの重要なポイントにおいて、一般的な歯医者で使われているむし歯を除去するための「エキスカベータ―」とよばれる器具では先端が約2mmと大きいため、余計に歯を削ることになってしまい、結果として神経を取らなければいけなくなることもある。
当院では、「マイクロエキスカベータ―」とよばれる先端が0.5mmと通常のエキスカベータ―が2mmの大きさに対し、相当小さいものを使用しています。そのため、拡大鏡を使用し、う蝕検知液で確認しながら、むし歯だけを除去していくことが可能です。症例によって、エキスカベータ―の先端の形状や大きさを0.5mmだけでなく0.7㎜、1.0㎜、1.2㎜と変更して対応しています。
検査器具やレントゲンで、むし歯の進行度合いを調べます。
むし歯がどんな状態なのかをご説明し、治療計画をご案内します。
今の症状が、むし歯が原因なのか?というご相談の受診も可能です。
むし歯の病巣を取り除きます。歯の神経までむし歯が達している場合は、神経の治療も行います。
う蝕検知液を使用して、むし歯の病巣部の取り残しがないか、染出して確認します。
マイクロエキスカベータ―を使用し、むし歯の細かい部分を手作業で丁寧に除去します。
健康な歯質までを削りすぎないように、う蝕検知液を使用して確認しながら、マイクロエキスカベータ―で丁寧にむし歯の部分を除去していきます。
むし歯の進行度合いや大きさに応じて、つめもの・かぶせ物を作製します。
大学の歯科麻酔科では、歯科恐怖症、嘔吐反射の強い患者さんに対する静脈内鎮静法(静脈麻酔)だけでなく、全身麻酔下での障害者や有病者の治療の際のモニタリングをおこなってきました。
そうした経験を踏まえ、一般歯科医院でのインプラント手術や矯正のための抜歯など比較的大きな口腔外科手術をする際に、患者さんが怖い思いをせずに治療が受けられるようなサポートをしております。
静脈内鎮静法(静脈麻酔)では、点滴から少量の精神安定剤を投与することで、とてもリラックスして眠った状態で治療をおこなうことを得意としています。麻酔で眠りに入るために、ストレスを感じやすい長時間の治療でも、患者さんにとっては一瞬の出来事で、目覚めれば治療が終わっている感覚です。施術中は、必要に応じて血圧計や心電図などのモニターを使用することで、施術する歯科医師とは別に、治療中の患者さんの全身管理をしています。
歯医者さんが怖いことは、恥ずかしい事ではありません。
これまで長い間歯医者さんで治療ができなかった患者さんに、怖い思いをせずに、安心安全な治療環境を提供出来たら…と思い、日々の診療にあたっております。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ─ | ○ | ○ | ○ | ○ | ▲ | ─ |
午後 | ─ | ○ | ○ | ○ | ○ | ▲ | ─ |
午前:10:30~12:00
午後:12:00~18:00
▲:9:30~13:00/14:00~18:00
※急患の当日受付可能
休診日:日曜・月曜・祝日