皆さん、こんにちは。成田市近郊、酒々井のあい歯科矯正・こども歯科です。
今回は「子どもの歯並びや虫歯予防のポイント、早期予防や家庭でできる対策」というテーマでお話しします。子どもの健康な歯を守るためには、予防歯科が欠かせません。
お子さんは成長過程で様々な歯のトラブルが起こりやすく、それらを未然に防ぐことが非常に重要です。予防歯科のポイントを押さえることで、虫歯や歯並びの問題を回避し、将来のお口の健康を守るサポートをしましょう。
実は、虫歯予防と歯並びには密接な関係があります!
・乳歯の虫歯の放置は歯並びを悪化させる原因に・・
乳歯には、後に生えてくる永久歯の生える場所をガイドする役割があります。乳歯が虫歯で早く抜けてしまうと、そのスペースがずれたり、後ろの永久歯が寄ってきてしまったりして、次に生える永久歯の歯並びが乱れる原因になります。
・歯並びが悪いと虫歯になりやすい
歯が重なり合っていたり、デコボコしていたりする部分(不正咬合)は、歯ブラシが届きにくく、食べカスやプラーク(歯垢)が溜まりやすくなります。結果として、虫歯になるリスクが高まります。
子どもにとって予防歯科が非常に重要な理由はいくつかあります。まず、お子さんは大人に比べて虫歯になりやすいという点です。これは、乳歯が永久歯に比べてエナメル質が薄いため、虫歯菌の進行が速いからです。
また、お子さんの歯並びや噛み合わせは成長によって変化しやすく、これらの変化を適切にサポートするためにも予防歯科のケアが必要です。
さらに、子どもは成長過程で生活習慣がまだ安定していないため、適切なお口のケアをしなければトラブルになりやすい傾向にあります。
子どもの虫歯予防に効果的な処置
予防歯科において、虫歯を防ぐためにはいくつかの効果的な処置があります。ここでは「高濃度フッ素塗布」と「シーラント」についてご紹介します。
◎高濃度フッ素塗布
フッ素は歯のエナメル質を強化し、虫歯の原因となる酸への耐性を高める効果があります。歯科医院で行う高濃度フッ素塗布は、家庭で使用するフッ素入りの歯磨き粉よりも効果が高く、定期的に受けることで虫歯予防に大きな効果をもたらします。特に、乳歯が生えそろう時期や永久歯に生え変わる時期には、フッ素塗布が非常に有効です。
◎シーラント
シーラントとは、奥歯の溝に特殊な樹脂を塗布し、その溝を埋めることで虫歯の発生を予防する方法です。奥歯は食べ物の残りが溝にたまりやすく、虫歯になりやすい部分です。シーラントは、虫歯菌が入り込むのを防ぎ、虫歯のリスクを低減するのに非常に効果的です。この処置は痛みがなく、短時間で行えるため、お子さんにとっても負担の少ない方法です。
子どもの虫歯予防ケアのポイントについて
子どもの虫歯を予防するために、日常生活で取り入れるべきポイントを以下にご紹介します。
1. 定期的な歯科検診を受ける
予防歯科の基本は定期的な歯科検診です。お子さんの歯や噛み合わせの状態を定期的にチェックすることで、虫歯やその他の問題を早期に発見し、適切な対処を行うことができます。一般的には3〜4ヶ月に一度のペースで歯科検診を受けることが推奨されます。
2. フッ素入りの歯磨き粉を使用する
フッ素入りの歯磨き粉を日常的に使用することで、虫歯の予防効果を高めることができます。フッ素は歯の再石灰化を促し、虫歯菌の活動を抑制する役割を果たします。適切な量を使いながら、お子さんが安全にフッ素の効果を得られるよう指導してあげましょう。
3. バランスの取れた食生活を心がける
甘いものやお菓子を過剰に摂取すると虫歯のリスクが高まります。お子さんには、バランスの取れた食事を心がけ、特にカルシウムやビタミンDを含む食品を積極的に取り入れることで、歯の健康をサポートできます。
4. 正しいブラッシング方法を身につける
お子さんの年齢や成長段階に合わせた正しいブラッシング方法を教えることが大切です。親御さんが一緒にブラッシングを行い、歯ブラシの当て方や磨く順序をしっかり指導することで、虫歯予防につながります。
5. キシリトールを活用する
キシリトールは虫歯菌の増殖を抑える効果があるため、キシリトール入りのガムやタブレットを活用するのも有効です。ただし、与えすぎには注意が必要ですので、適切な量を守ることが大切です。
6. 夜寝る前のケアを徹底する
夜間は唾液の分泌量が減り、口腔内の自浄作用が低下します。そのため、就寝前にはしっかりと歯を磨き、特にフロスを使って歯と歯の間の汚れも取り除くように心がけましょう。
7. お子さんの癖をチェックする
指しゃぶりや爪を噛むなどの癖は、歯並びや噛み合わせに影響を与えることがあります。こうした癖がある場合は、早めに改善するための対策をとりましょう。歯科医と相談しながら、お子さんが無理なく癖をやめられるようサポートすることが大切です。
子どもの予防歯科はマイナス1歳から始めましょう
「マイナス1歳から始めるむし歯予防」という考え方をご存じでしょうか?実は、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはむし歯菌は存在しません。しかし、キスや食べ物の口移しといった日常的なスキンシップを通じて、むし歯菌が赤ちゃんのお口に感染し、将来的にむし歯のリスクが高まる可能性があります。
そのため、お母さんの口腔内環境が赤ちゃんに大きな影響を及ぼすことになります。お母さんにむし歯菌が多いと、自然と赤ちゃんに感染しやすくなり、結果としてむし歯リスクが高まる傾向があるのです。一方で、お母さんのお口が健康であれば、その分赤ちゃんもむし歯にかかりにくい状態を維持しやすくなります。
こうした理由から、私たちは赤ちゃんが生まれる前、つまり妊娠中からの「マタニティ歯科」の受診をおすすめしています。マタニティ歯科とは、妊婦さんを対象とした歯科であり、妊娠中のお母さんとお腹の赤ちゃんの口腔内の健康を守るための予防歯科です。妊娠中にお母さんがしっかりとお口のケアを行うことで、生まれてくる赤ちゃんのむし歯リスクを低減することができます。
特に妊娠中はつわりや体調の変化で歯磨きが難しくなることが多く、お口の中が不衛生になりがちです。その結果、むし歯菌や歯周病菌が増えやすくなり、赤ちゃんへの影響が心配されます。こうしたリスクを避けるためにも、妊娠中は積極的に歯科を受診し、お口の中を清潔に保つことが大切です。当院では、妊婦さんの体調に配慮した対応を心がけ、安心して受診いただける環境を整えています。
私たちは、この取り組みを「マイナス1歳からのむし歯予防」と呼び、妊娠中からの予防歯科を推奨しています。妊娠中からお母さんのお口を健康に保ち、むし歯菌を減らすことで、生まれてくるお子さんへのむし歯菌の感染を遅らせることが可能です。これにより、お子さんのお口の中はむし歯になりにくい環境となり、健康な歯を守る基礎が築かれます。
妊娠中期(5~8か月)の間であれば、多くの妊婦さんが問題なく歯科治療を受けられます。また、お母さんだけでなく、お父さんや祖父母などのご家族も、お子さんが生まれる前にお口のクリーニングや必要な治療を受けることをおすすめしています。家族全員が健康な口腔内環境を維持することで、生まれてくるお子さんの健康をサポートできるのです。
まとめ
今回のコラムでは、子どもの予防歯科ケアの重要性についてお話ししました。
お子さんの健康な歯を守るためには、定期的な歯科検診やフッ素塗布、シーラントなどの予防処置が効果的です。また、日常生活の中でのケアを徹底することで、虫歯を予防し、お口の健康を保つことができます。親御さんのサポートが非常に重要ですので、ぜひご家庭でも予防歯科のポイントを実践してみてください。
酒々井町のあい歯科矯正・こども歯科では、お子さんの成長に合わせた最適な予防歯科ケア・定期的な歯科検診・相談をご提案しております。ご不明な点があれば、いつでもご相談ください。