
こんにちは。千葉県印旛郡酒々井町「京成酒々井駅」より徒歩4分、「JR酒々井駅」西口より徒歩10分にある歯医者「あい歯科 矯正・こども歯科」です。
目立ちにくい透明なマウスピース型の装置で矯正できるインビザラインですが、治療の一環としてゴムかけが必要になるケースがあります。治療を始めたばかりの場合「ゴムかけとは何か」「何のためにするものなのか」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、インビザライン矯正におけるゴムかけの目的や具体的な方法、さらに効果的なタイミングや注意点について詳しく解説します。ぜひ参考にしていただき、インビザライン矯正をよりスムーズに進め、理想の歯並びを手に入れてください。
インビザライン矯正中に行うゴムかけとは

インビザライン矯正では、少しずつ形の異なる透明なマウスピース(アライナー)を定期的に交換しながら段階的に歯を動かしていきます。
アライナーは歯全体を覆い少しずつ動かすことを得意としますが、上下の噛み合わせの調整や、歯の動きをより精密にコントロールする必要がある場合には限界があります。そこで行うのが、ゴムかけです。
インビザライン矯正におけるゴムかけは、マウスピースに入った切れ込みに医療用の小さなゴム(顎間ゴム)をかけて行うことが多いです。歯にボタンを設置し、そこにゴムをかけるケースもあります。これにより、アライナーだけでは難しい歯の複雑な動きを助けます。
ゴムかけは、患者さまご自身で行っていただく処置であり、歯科医師の指示通りに毎日継続して使用することが成功の鍵となります。また、使用するゴムは非常に小さく、目立ちにくい透明なものや、白色のものが多いですが、食事や歯磨きの際には外す必要があります。
慣れるまでは少し手間を感じるかもしれませんが、美しい歯並びと健康的な噛み合わせを手に入れるためには不可欠なステップと言えるでしょう。
ゴムかけをするタイミング

ゴムかけは、インビザライン矯正の治療計画に基づき、適切なタイミングで開始されます。必ずしも矯正開始直後からゴムかけを行うわけではなく、歯の動きの段階や治療の進行状況に合わせて、歯科医師が指示を出すのが一般的です。
また、すべての患者さまに必要なわけではありません。
治療の中盤〜後半にかけて行うことが多い
一般的に、ゴムかけは歯列がある程度整ってきた中盤以降に導入されることが多いです。これは、ある程度歯並びが整った段階で、上下の噛み合わせの微調整を行う必要が出てくるためです。
ただし、噛み合わせのズレが大きい場合や、顎の位置関係に問題がある場合は、治療初期からゴムかけを始めることもあります。
ゴムかけの期間と装着時間
ゴムかけの期間は症例によって異なりますが、数週間から半年以上にわたることもあります。また、マウスピースと同様に1日20時間以上の装着が推奨されているため、食事と歯磨き以外の時間は常に装着している必要があります。
継続的な装着により歯の移動が促進されるため、自己管理が治療成功の重要な要素となります。
インビザラインのゴムかけの種類

インビザライン矯正で用いられるゴムかけには、その目的やかける方向によっていくつかの種類があります。歯科医師は、患者さまの具体的な歯並びの状態や治療目標に合わせて、ゴムの種類とかけ方を指示します。
ゴムの太さと強さ
ゴムには、様々な太さ(直径)と強さ(力)があります。
ゴムの太さは、ゴムをかける歯と歯の距離などに合わせて選択されます。ゴムの強さも幅広くあり、最初は弱いものから始め、歯の動きに合わせて徐々に強いものへと切り替えていくこともあります。
強いゴムを使えばより大きな力を歯に加えることができますが、患者さまの痛みや不快感も考慮して慎重に選択しなければなりません。
ゴムのかけ方の種類
ゴムのかけ方は、上下の歯の特定の動きを促したり、噛み合わせを調整したりするために使い分けられます。
水平方向のゴムかけ
水平方向のゴムかけは、主に出っ歯や受け口など前後にずれている噛み合わせの改善や正中線のずれを修正するために用いられます。
例えば、出っ歯を改善するためには、上顎の奥歯と下顎の前歯、または上顎の前歯と下顎の奥歯にゴムをかけます。この場合、上の歯を後方に、下の歯を前方に誘導するような力が加わります。
ゴムを斜めにかけて、上の歯全体を後ろに引っ込めながら、下の歯を前に出すような力を加えることもあります。
受け口を改善するためには、上顎の前歯と下顎の奥歯、または上顎の奥歯と下顎の前歯にゴムをかけます。上の歯を前方に、下の歯を後方に誘導する力を加えるためです。出っ歯の場合とは逆の方向にゴムをかけることで、受け口を改善します。
また、上下の歯の中心線(正中線)がずれている場合に、そのずれを修正するためにゴムをかけることもあります。例えば、上の前歯の正中線が右にずれている場合、上の右奥歯と下の左前歯にゴムをかけることで、上の歯を左に誘導する力を加えます。
垂直方向のゴムかけ
垂直方向のゴムかけは、主に前歯が噛み合わない開咬の改善や、特定の歯の挺出(歯を引っ張り出す動き)を促すために用いられます。
上下の奥歯を垂直に引き寄せるようにゴムをかけます。これにより、開いている前歯の隙間を閉じたり、奥歯の噛み合わせを深くしたりする効果が期待できます。
ゴムをかける位置は、開咬の程度やどの歯を動かしたいかによって調整されます。
その他のかけ方
上記の基本的なかけ方以外にも、より複雑な歯の動きや、複数の歯を同時に動かす必要がある場合には、ゴムを三角形や四角形など複雑なパターンでかけることがあります。
上下の歯列が部分的にすれ違う交叉咬合や、上下の奥歯がハサミのようにすれ違う鋏状咬合では、上下の歯に斜めにゴムをかけることがあります。その他にも、上下ではなく、同じ顎の中で歯の移動を補助したり、スペースの閉鎖を促進したりする目的で使用されることもあります。
ゴムかけをするときの注意点

ゴムかけの効果を最大限に引き出すためには、いくつかの注意点があります。
指示された装着方法を守る
ゴムは、歯科医師が指定した位置に正確に装着することが重要です。どの歯に、どの向きでゴムをかけるのかを正確に把握しましょう。
鏡を見ながら、指示された通りに装着できているか毎回確認してください。位置がずれると歯にかかる力の方向が変わり、期待される効果が得られなくなる可能性があるためです。
初めてゴムかけをする際や、新しい種類のゴムを使う際には、歯科医師や歯科衛生士から詳しく説明を受け、必要であれば目の前で実演してもらいましょう。自宅でうまくできない場合は、次回の来院時に再度指導を求めるなど、積極的に質問して不安を解消してください。
毎日新しいゴムに交換する
ゴムは時間とともに弾力が低下します。1日1回は必ず新しいゴムに交換しましょう。古いゴムを使い続けると、矯正力が弱まり、治療が計画通りに進まなくなる可能性があります。口腔内は細菌が繁殖しやすい場所のため、衛生面からも毎日の交換が推奨されます。
自己判断での中断は避ける
ゴムかけを始めたばかりの頃は、歯や顎に軽い痛みや違和感を覚えることがあります。これは歯が動き始めたサインでもありますが、自己判断でゴムかけを中断するのは避けましょう。痛みや不快感が強い場合は、無理せずに歯科医院に連絡し、指示を仰ぎましょう。
一時的に弱いゴムに変更したり、ゴムかけの時間を調整したりするなど、適切な対処法を検討してもらえます。継続的な使用が治療効果に直結するため、専門家の指導のもとで適切に進めることが重要です。
まとめ

インビザライン矯正中に行うゴムかけは、歯や顎の位置を効果的に調整するための重要な手段です。適切な装着方法、継続的な使用、そして専門家との連携という3つのポイントを押さえることで、より良い結果を得られるでしょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、千葉県印旛郡酒々井町「京成酒々井駅」より徒歩4分、「JR酒々井駅」西口より徒歩10分にある歯医者「あい歯科 矯正・こども歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、患者さまの「悩み」「想い」をしっかり聞いて、質の高い治療を提供しています。一般歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科、予防歯科、審美歯科、インプラントなどさまざまな診療を行っています。